産労総合研究所より今年の新入社員のタイプが発表されています。
「呼びかけ次第のAIスピーカータイプ」
注目のAIスピーカー(引き続きの売り手市場)。多機能だが、機能を十分に発揮させるためには細かい設定(丁寧な育成)や別の補助装置(環境整備)が必要。最初の呼びかけが気恥ずかしいが(オーケー!とか)、それなしには何も始まらない。多くの新入社員はAIにはできない仕事にチャレンジしたいと考えていることをお忘れなく。
産労総合研究所ホームページ
新入社員の特徴や傾向を調査している機関は意外に多く、他にも日本生産性本部、日本経済青年協議会、産業能率大学総合研究所、リクルートマネジメントソリューションズなども調査を行っています。それらの調査から見えてくる特徴としては、次のようなものがあります。
- 会社選びで重視するのは、「自分の能力や個性が活かせる」「仕事が面白そう」「技術が覚えられる」など。一方で、「一流会社である」「給料が高い」などの勤務先に関する項目はあまり重視していない傾向。(但し、筆者の私見としては、超り手市場で大手企業にあまり苦労せずとも就職できる環境が影響しているのではないかと思います。)
- 「働きぶりは人並みで十分」が63.5%で過去最高。「若いうちは好んで苦労することはない」も37.3%で過去最高。
- デートの約束と残業指示のどちらを選択するかで「デートを選択する」が昨年から5.1%伸びて36.0%に。
- 「1度も転勤せずに同じ場所で働き続けたい」が36.4%で過去最高に。
- 1か月に許容できる残業時間について「1~10時間」が昨年から5.9%伸びて18.3%に。30時間までが全体の74.4%を占める。
- 不安に思っていることは「仕事についていけるか」が61.6%。「やりたい仕事ができるか」が17.8%で過去最高に。
- 上司に期待することとして「相手の意見や考え方に耳を傾ける」49.2%、「丁寧に指導する」44.8%、「人間関係に気を配る」27.8%、「よいこと、良い仕事を褒める」26.5%でそれぞれ過去最高に。
冒頭の「呼びかけ次第のAIスピーカータイプ」というフレーズがありましたが、確かに会社側から呼びかけて積極的に動かしていく必要がありそうです。また、呼びかけ方についても、上から命令するような動かし方だと思うように動かないかもしれません。
このような特徴・傾向を考えると、1 on 1ミーティング(1週間~1か月ごとに上司と部下で1対1の話し合いをする場を定期的に設ける活動。そこには一緒に課題解決を考えたり、不安や悩みを聞いたり、褒めたりする要素も含まれる。)などを通じて少しずつその気にさせるということが必要なのかな、と筆者は感じる次第です。