働き方改革関連法案が2018年6月29日に参議院本会議で可決・成立したのは記憶に新しいところですが、それに先立ち農林水産省が食品産業を対象とした働き方改革に関するハンドブックを作成・公表していることはご存知でしょうか?(ハンドブックは農林水産省ホームページよりダウンロードいただけます。)
ハンドブックは、食品製造業から、食品流通業、外食産業、中食産業に至るまで、食品産業を幅広く対象として作成されており、働き方改革に関する基本的な事項や取り組み事例の紹介がされています。
食品産業は、我々の日常生活を支えるというその特性から多種多様な働き方が存在し、そのため働き方に対して様々な試行錯誤が昔から行われている業界だと言えると思います。そのため、食品産業に携わる方々の参考になることは勿論のこと、食品産業以外の方々にとっても参考になる部分が多いのではないかと思います。
働き方改革を国から与えられた義務と捉えると苦しいものですが、働き方改革の本質は「業務の効率化を図りましょう。」という点にあることに気が付けば、むしろやる気が出てくるのではないでしょうか。また、昨今の人手不足で賃金の上昇傾向が続いていますが、企業が出せる賃金には限界があります。いつまでも賃金を上げ続けるわけにはいかないことを考えると、働き方改革に取り組むことは、他社との差をつけるチャンスでもあります。ブラック企業という言葉が生まれて叩かれるご時世ですから、働き方改革に対する取り組み姿勢は求職者への大きなアピールになることは間違いのないところです。
本稿をお読みになられたことをきっかけに、貴社での働き方改革の第一歩を進めてみませんか?