中途採用等支援助成金(中途採用拡大コース)

 少子化が進む日本では新卒採用による人材確保が年々難しくなっています。その一方で、就職したくてもなかなか雇用先が見つからない求職者も少なくありません。そうした雇用のミスマッチが発生している現状に対して、企業と求職者を結びつけ、転職や再就職の機会を増やすことを目的に創設されたのが、中途採用等支援助成金です。

対象となる労働者

 本コースを受給するためには、以下の要件を満たす労働者を採用することが必要です。

  • 申請事業主に中途採用により雇い入れられた者であること
  • 雇用保険の一般被保険者または高年齢被保険者として雇い入れられた者であること
  • 期間の定めのない労働者(パートタイムを除く)として雇い入れられた者であること
  • 雇い入れ日の前日から起算してその日以前1年間に、雇用関係、出向、派遣または請負により当該事業主の事業所で就労したことがない者であること
  • 雇い入れ日の前日から起算してその日以前1年間に、申請事業主と密接な関係にある事業主に雇用されていた者でないこと

 ※後述する「45歳以上の方の初採用」の場合は、上記に加えて雇い入れ時の年齢が45歳以上であることが必要です。

主な支給要件

 中途採用者の雇用管理制度を整備したうえで、次の3つのいずれかを実施することが必要です。

  1. 中途採用率の拡大
  2. 45歳以上の労働者の初採用
  3. 情報公表+中途採用者数の拡大

<共通要件>

 上記いずれの措置を実施する場合でも、中途採用計画を策定して各種申請書類と一緒に管轄の労働局へ提出することが必要です。

<個別要件>

1.中途採用率の拡大

  • 計画期間中に、支給対象者を2人以上雇い入れること
  • 計画期間中の中途採用率から、計画開始日の前日から過去3年間の中途採用率を減じた値を20ポイント以上とすること等

2.45歳以上の労働者の初採用

  • 計画期間中に、支給対象者を1人以上雇い入れること等

3.情報公表+中途採用者数の拡大

  • 計画期間中、中途採用にかかる定量及び定性情報を公表すること
  • 計画期間中に、支給対象者を10人以上(中小企業事業主は2人以上)雇い入れること等

助成額

1.中途採用率の拡大

  • 20ポイント以上向上の場合50万円
  • 40ポイント以上向上の場合70万円

※初めて中途採用を行った場合は上記に10万円が加算されます。

2.45歳以上の労働者の初採用

  • 1事業所あたり60万円(60歳以上の労働者を初めて採用した場合70万円)

3.情報公表+中途採用者数の拡大

  • 中途採用者数拡大助成/1事業所あたり30万円
  • 中途採用したものが1年以上定着した場合は上記に20万円が加算されます。

 また、上記いずれかの助成を受ける場合であって、生産性が向上したと認められた事業主は、追加で「生産性向上助成」を受けることができます。「生産性向上助成」の金額は次のとおりです。

  • 中途採用率の拡大の場合1事業所あたり25万円
  • 45歳以上の労働者の初採用の場合1事業所あたり30万円
  • 情報公表+中途採用者数の拡大の場合1事業所あたり15万円