60歳から64歳までの高年齢労働者の賃金改善に対する助成金

 2025年度から「高年齢雇用継続給付」の給付率が引き下げられます。何の対応も取られなければ高年齢労働者の収入が減ってしまうことから、高年齢労働者の賃上げを事業主に促すために「高年齢労働者処遇改善促進助成金」が2021年4月より新設されています。

高年齢労働者処遇改善促進助成金

【主な支給要件】

 次の1~4をすべて満たすことが必要です。

  1. Aに対するBの減少率が95%以上であること。
A賃金増額前6か月間に算定対象労働者(※)が受給した高年齢雇用継続基本給付金の総額
B賃金増額後の各支給対象期(6か月ごと、4回まで。)に算定対象労働者が受給した高年齢雇用継続基本給付金の総額

※算定対象労働者とは、原則として、高年齢雇用継続基本給付金を受給しているすべての労働者をいいます。

  1. 賃金規定等を増額改定し、増額改定後の賃金規定等を6カ月以上運用していること。
  2. 増額改定前の賃金規定等を6カ月以上運用していたこと。(新たに賃金規定等を整備する場合は、新たに整備した賃金規定等に基づき賃金が支払われた日の属する月前6か月間の賃金支払状況が確認できること)
  3. 支給申請日において増額改定後の賃金規定等を継続して運用していること。

【支給対象労働者】

 以下のすべてに該当する労働者が対象です。

  1. 賃金規定等改定計画書に、算定対象労働者として記載されている者。
  2. 支給申請日において、継続して支給対象事業主に雇用されている者。
  3. 増額改定した賃金規定等を適用されている者。

【支給額】

 増額改訂した賃金規定などを適用した年度により、以下の助成率で支給されます。(A及びBについては、主な支給要件①の表を参照のこと。)

<2021年度または2022年度に総額改定した場合>

中小企業(A-B)×4/5
中小企業以外(A-B)×2/3

<2023年度または2024年度に総額改定した場合>

中小企業(A-B)×2/3
中小企業以外(A-B)×1/2

【申請手続き】

1.賃金規定等改定計画書を作成し、管轄の労働局長の認定を受ける。

2.計画書に基づき賃金規定等を増額改定する。

3.各支給対象期末月分にかかる管轄安定所が指定した高年齢雇用継続基本給付金の支給申請月の翌月の初日から起算して2カ月以内に、支給申請を行う。

 なお、本助成金にはこれ以外にも細かい支給要件がございますので、詳細は厚生労働省ホームページをご確認ください。

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