アルコール検知器の義務化(全業種)について

 トラック、バス、タクシー等の運輸・運送業については、乗車の前後にアルコール検知器でアルコールチェックすることが随分と前から義務化されています。運輸・運送業以外のお仕事をされている方でも何となくご存じなのではないでしょうか。

 このアルコール検知器でのアルコールチェック義務化が、運輸・運送業以外でも始まりそうですので、簡単にご紹介します。

義務化の時期

 警察庁の発表によると、2023年12月1日よりアルコール検知器によるアルコールチェックを義務化する方針のようです。義務化に向けて、2023年7月8日までパブリックコメントの募集が行われており、その後、正式に決定する流れかと思います。

 本来は2022年10月から義務化される方針でしたが、半導体不足の影響を受けてアルコール検知器が十分に流通していないということで、義務化が延期されていました。ここにきてアルコール検知器の流通に支障なしとの判断がされたようです。

対象事業所

 新たにアルコール検知器によるアルコールチェックの対象となるのは、いわゆる白ナンバーの自動車(営業車等)を使用する事業所の内、次のいずれかの事業所です。

  • 白ナンバーの定員11名以上の自動車(マイクロバス等)を1台以上使用する事業所
  • 白ナンバーの自動車を5台以上使用する事業所(大型又は普通自動二輪車は0.5台計算)

具体的な義務の内容

 新たに義務化される予定の内容は次のとおりです。

  • アルコール検知器でアルコールチェックを行うこと
  • アルコール検知器を常時有効に保持すること

 なお、次の内容は既に2022年4月1日から義務化されていますので、念のため再度ご確認ください。

  • 運転前後に目視等で酒気帯びの有無を確認すること
  • 酒気帯びの有無について記録し、記録を1年間保存すること

 これらの義務は、正確には安全運転管理者に課される義務となります。安全運転管理者の選任が必要となる事業所は、定員11名以上の自動車を1台以上使用する事業所またはその他の自動車を5台以上(大型又は普通自動二輪車は0.5台計算)使用する事業所です。安全運転管理者の選任ができていない場合は、事業所の所在地を管轄する警察署または警察行政手続きサイトで届出をしておきましょう。